大阪弁おすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの大阪弁成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月05日の時点で一番の大阪弁おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.5 1 大阪弁アニメランキング1位
あずまんが大王(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (690)
3334人が棚に入れました
舞台は、とある高校。10歳だが優秀なので編入してきた美浜ちよ、元気が取り柄の滝野智、一見恐そうだが実は動物好きの榊、関西人というだけであだ名が決まった大阪こと春日歩や、恐らく登場人物中もっとも自己中心的で身勝手な担任のゆかり先生などなど、それぞれキャラクターの突出した登場人物達が繰り広げる、楽しくどこにでもありそうで、でもなさそうな日常。大仰なタイトルとは裏腹に、簡略化された線と抑え気味の演出で進行する。笑いのポイントを意図的にずらすこともよく行なわれ、ベタとシュールの間を行ったり来たりする独特の空気感があるアニメ。

声優・キャラクター
金田朋子、浅川悠、松岡由貴、田中理恵、樋口智恵子、桑島法子、野川さくら、平松晶子、久川綾、石井康嗣

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ありのままの自分で過ごせる気楽な仲間たち♪

あずまきよひこ先生により、
1999年から連載された漫画を原作とするアニメ。

この作品、有名だと思ってたけど、
原作は4巻までと意外と短いのですね。

特別な事件は何も起こらない、
平和でちょっと騒がしい高校生の日常。

全26話です。


● ストーリー
ある高校の1年生。

その学校の1年3組には小学校から高校へ飛び級で編入した
10歳の天才少女・美浜(みはま)ちよがいた。

ちよちゃんを初めとし、
個性豊かなメンバーがわいわいと過ごす高校生活。


教室での他愛のない話から
体育祭や文化祭などの行事まで、
仲良しメンバーによる学校生活がメインです。

原作が4コマ漫画だというのもあるからか、
正直30分は長くて辛かったです。笑

1年生、2年生、3年生…と時間は流れていくのですが、
行事も同じだし、メンバーも同じだし、
同じような流れが繰り返されていきますw

26話も長かったなー。
私は8話ぐらいで飽きてきていましたw

だけどこういう日常系作品の良さは、
時間が経てば経つほど彼女たちの生活に愛着のようなものがわくところ。

気が付けば彼女たちの似たような生活にも慣れていて、
何気ない会話や出来事を一緒に楽しめるようになっていました^^

1年生から卒業式まで、きちんと描くのがいいですね。
卒業式は、さすがにうるうるときました。


1話がいくつかの話で構成されていますが、
メインキャラがそろっていたり、誰かにスポットライトが当たっていたり、
パターンはいろいろです。

ギャグはそこまでおもしろくないですw
似たようなネタも多いです。

でも時々ツボに入るから、
油断はできませんw


● キャラクター
メインとなるキャラクターは、
ちよちゃんを含めて6人。

ちよちゃんだけ年下だけど、
精神年齢はみんな似たような感じで(笑)、
なんならちよちゃんが一番常識人な気もしますw

ロリっ子天才少女ちよちゃん、
マイペースすぎる大阪(おおさか)、
常に暴走している智(とも)ちゃん、
冷静で常識的でダイエットに悩む暦(こよみ)、
クールで運動神経抜群、かわいいものが大好きな榊(さかき)、
ボーイッシュな水泳部員の神楽(かぐら)。

こうして書き出してみると、
キャラの方向性がてんでバラバラだなww

よく仲良しチームとしてまとまってたもんだw

先生たちもちょっと普通じゃなくて、
とにかくにぎやかなキャラたちがボケまくりです。笑

私は大阪の天然発言に一番笑っていましたw

思いついた疑問を考えずに発する天然さも、
くだらないことを真剣に考える天然さも、好きw


● 音楽
私は動画配信サイトで視聴したためか、
OPとEDはカットされていました。

OP「空耳パンケーキ」を聴きましたが、
不思議な曲でした。

彼女達の個性をみーんなミックスしてみたら、
こんな曲ができました!というぐらい、安定しない不思議なメロディーww


● まとめ
高校生だけど大人びてなくて、
みんなフランクでいい子ばかり^^

だからみんな、
楽しい3年間を過ごせたのだろうなあ。

ありのままの自分で気楽に過ごせる、
いい仲間だと思いました^^

どちらかというと、
教師のほうがおかしな人が多かったかなw

木村先生の変態キャラも好きでしたw
自分の学校にはいてほしくないですけどw

そんなわけで、楽しいキャラのシュールな笑いを体験したい人には、
おすすめの作品です。笑

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

女子高生とか好きな方へ

制作はJ.C.STAFFで原作は漫画です。原作既読。
ジャンルは萌え・日常系です。


10歳ながら天才で飛び級した高校生、美浜ちよ。
彼女を中心に、入学から卒業までの三年間を描く。


本作と「よつばと!」で知られる、あずまきよひこ氏の漫画原作アニメ。
本作は日常系萌え四コマ漫画の走りと言われています。
作者曰く「主人公はいない」らしいですが、便宜上主人公はちよちゃんということで。


「あずまんが大王」というよく分からないタイトルですが、学園物の日常系。
日常系萌えアニメが苦手な方でも楽しめている方が多いようです。
この手の作品をいろいろ見た私感ですが、単に走りだから持て囃している感もありますけどねw
でも面白いことは面白い。

日常モノあるあるで、序盤は微妙、終盤は侘しくなるというパターンを強く感じる作品。
最終話できっちり完結するところが、日常系アニメ好き以外にも受けが良いところかな?
最終話とかね、ちよちゃんのせいで泣きそうになったよw
ネタバレレビューを読む


本作最大の強みはキャラの良さでしょう。

天才ロリのちよちゃん。
超ド天然の大阪。
暴走バカのトモ。
ツッコミ担当のヨミ。
寡黙少女趣味の榊。
根が真面目バカの神楽
榊マニアのかおりん。

どのキャラも可愛らしくて、ちゃんと女子高生やっています。
キャラの絡みに不思議な空気感を感じますね。
この手の作品にしては百合を感じることがないのも特徴(百合キャラはいるけど)。


加えて、アクの強い教師陣も見どころ。
教師としてあるまじきほどのインモラル、ゆかり先生。
ネタバレレビューを読むを始める、みなも先生。
変態紳士の鑑、木村先生。


好き嫌いが最も分かれるのは“間”でしょうね。
個人的にはあまり“間”にハマらず。
尺の無駄使いに感じてしまいましたw
あと、序盤の猫推しが頂けないかな。


総括して、正統派日常系萌えアニメ。
この手の作品はいろいろありますが、スタンダードといってもいい作りだと思います。
でも個人的には原作漫画の方が好み。




どうでもいいですが、木村語録でも貼っておきますね。

○教師になった理由を尋ねられた際
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○フォークダンスの際
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○水泳部の屋台を訪れた際
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○落とした写真に写る女性について尋ねられた際
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○「かおりんって呼ばないで!」に反論する際
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○学級委員長を決める際
ネタバレレビューを読む
○お参りする際
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 33
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

元祖!天才少女ちよちゃん なのだ! 

当時国内外で人気を博した“あずまんが大王”全26話。
高校生の日常が柔らかな空気感で進行する、入学から卒業までの3年間を描くアニメ。

軸となるストーリーは無く主人公も居ません。
小学校から飛び級してきた10歳の少女「美浜ちよ」(ちよちゃん)や、
転校生の“大阪”(春日 歩)など、若干の狂言回しはいますがそれだけです。

Webアニメ、TVアニメは勿論のこと、ムックやサントラ、劇場短編にゲームなど、
メディア展開やそれに対する需要がすさまじいタイトルでした。

同作者の“よつばと”も、アニメ化が期待されているコミックス上位に常にいる人気作。
まさに2000年代初頭のオタクコンテンツ必修科目ともいえるタイトルだったのです。


まずはどんな作品なのか触れていきましょう。

月刊コミック電撃大王で連載されていた4コマ漫画。
巷で言われる“日常系”であり、本作以降のジャンル分けで“空気系”と呼称されている。

アニメでは学生の緩やかな日常を劇伴担当の、「栗コーダーポップスオーケストラ(栗コーダーカルテット)」が多彩な楽器によって演奏。リコーダーやピアニカに木琴、弦楽器など、オーケストラさながらの音が印象的。

OPの「空耳ケーキ」やED「Raspberry heaven(ラズベリー・ヘブン)」含め、
作中での空気感を決定する音楽が、この映像化の特筆すべき要素。


ほぼ原作通りにストーリーを展開するのですが、唯一19話だけがオリジナルストーリーとなっていて、原作で出番の少ないキャラクター中心で構成されており、作中のラジオで聞こえてくる曲を、実際の声優(浅川悠)を歌手としパーソナリティが紹介する、スタッフの遊び心が伺える場面も。
ネタバレレビューを読む
近年は良い日常系がたくさん出てるので、今更あずまんが大王をオススメはしませんが、
当時は画期的でみんなハマっていたものです。 懐かしいですね。

もう15年前だって! はっやい!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

64.2 2 大阪弁アニメランキング2位
カラフル-Colorful(アニメ映画)

2010年8月21日
★★★★☆ 3.5 (413)
1779人が棚に入れました
死んだはずの“ぼく”は、プラプラという天使らしき少年から“おめでとうございます。あなたは抽選に当たりました”と話しかけられる。大きな過ちを犯して死んだ魂のため輪廻のサイクルから外れてしまうはずだったが、再挑戦のチャンスが与えられたというのだ。そして、自殺したばかりの中学生“小林真”の体を借りて、自分の犯した罪を思い出すため下界で修行することに。ところが、父は偽善者で、母は不倫中、そして自分をバカにする兄とは絶縁状態という最悪の家庭環境。おまけに学校でも、友だちがひとりもいない上に、秘かに想いを寄せる後輩ひろかが援助交際をしていた事実を知ってしまうなど、まるで救いのない日々だった。そんな中、真の体に収まった“ぼく”は、真っぽくない振る舞いで周囲を困惑させてしまうのだが…。
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今立っている位置から見えるものとそうでないもの

「おめでとうございます!あなたは選ばれました!」
「あなたはもう一度人生をやり直せるのです。」

ひとつの人生を終えた魂が今まさに輪廻の輪から外れようとしているときにそう言われた。
なんでもその魂は生きているときに「過ち」を犯したらしい。
その償いだとかなんとかでまあいわば全く知らない家族の中でホームステイをするわけだ。半年ほど。
その魂が入る身体の主はもうすぐ死ぬらしくその交代で入るだとか。
「小林真」その身体を示す名前だった。
小林家の家族構成はこう。
4人家族で人がいいだけが取り柄の父、家庭に不満を抱え、さらにちょっと前まで浮気をしていた母、
大学受験真っ最中で弟とは疎遠な兄、そして自殺した中学3年生の弟小林真。
これから6か月間、その魂はこの家族と一緒に生活し自分の「過ち」を見直さなければならない。
もちろん彼自身もよりにもよってこんな家なのかと辟易した。
学校生活も同じようなものだ。
小林真が自殺を図ったのだから当然白い目でみられてしまう。
居場所は美術部の部屋の特等席だけだった。
そこには話す相手もいた。小林真の恋憧れるあの人も。
小林真が描いた絵を自分の目の前に置き、それを眺めながら思った。
「これから何をすればいいのだろう。」

自分ではない「自分」を生きること。
魂が小林真の身体に入ることで何が見えるのでしょうか。果たしてちゃんと意味があったのでしょうか。


個人的に好きな作品です。
設定が面白いですね。死んだ人間が他人の身体に入ってほんの少し人生をやり直す。
顔も体も声もその存在も他人ですから仮面の心理みたいなもので一種の「自由」が生まれます。
自分じゃないから周囲の人にどう思われてもいいや、みたいな。
個人の生活を俯瞰的に見つめることができるんです。確かに「見直す」にはすごく良い設定です。

作画も綺麗でした。
人は線を少なく、背景は細部まで描き込まれ、そして丁寧に。
不足はなく、過剰な部分もないその作画は、限りなく実写に近づけることで、物語をより現実的に語るためのすべとして良い働きをしていました。

この作品が投げかけてくることは直接的ではありました。
けれど、どこをどう拾い、どう感じるのかは人それぞれであるのが周知の事実。
おそらくこの作品はそれが顕著に表れるのではないかと思います。
魂が入った小林真が「答え」に行き着くまでの過程で描かれる内容は、
シリアスでいて、もっとも「ありそうなこと」なのでいろんな場面で様々なことを想うのではないでしょうか。
そんな気がします。


現実的効用のある映画でした。稀にみる良いアニメ作品です。
自分を見つめ直すということに一つ力を貸してくれると思います。


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投稿 : 2025/03/01
♥ : 31
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

お、重たい・・・

 初見でした。2時間の社会風刺もの。
 社会風刺と少年の成長を扱った作品としては、比較的良い作品だと思います。

 とはいえ、残念な部分も多いですけどね。一部の声優さんとBGMは今一つでしたし、テーマをセリフでしゃべり過ぎていたような気もしました。脚本に関しては分かりやすさを重視していたのかもしれませんけどね。
 あと、アニメっぽさが希薄なのも気になりました。実写で作っても同じものが作れてしまいそうな感じはあります。アニメ映画ではありますが、日常を切り出したもの、という印象が強かったです。

 どこかで見たことがある作風だなぁ、と思ったら「河童のクゥと夏休み」と同じ監督でした。クレヨンしんちゃんシリーズも手掛けているようです。
 どちらも社会風刺の作品ですが、「河童のクゥ」が子供向けであったのに対し、こちらは中高生向け。少年の成長譚という共通点はありますが、世代にあったテーマを的確に取り入れているので、キチンと棲み分けはできていると感じました。

 この作品に限らず、社会風刺もの全般に言える少しの疑問があります。
 「河童のクゥ」は、人間と自然の対比を大枠として、友人関係における問題を踏まえながら「生」について考える、という小学生向けの作品です。
 一方、「カラフル」は、親子を中心とした家族観を大枠として、友人関係における問題を踏まえながら「生」について考える、という中高生向けの作品です。
 この二つの作品に関わらず、子供から思春期へと作品の対象を変えると、「世界」の描き方がスケールダウンしてしまうように思います。思春期に考えるべきことは、「自然」のような概念的な事柄よりも「コミュニティ」のような具体的な事柄の方が望ましい、ということなのでしょうかね。コミュニティにおける「自己」があやふやなっているときには、「自然」がどうのというよりも、まず「自己実現」すべきだ、ということでしょうか。

 そりゃそうだという思いがありつつも、大人向けの風刺作品も基本的には「自然」に触れずに「自分」を考える、というものが多いですから、一体どこで全体的指向から個人的指向へと転換されるのかな、と少し疑問に思った次第です。世代の問題ではなく、「自然」について考える作品の方が珍しい、という単純な答えなのでしょうかね。

 この作品の社会風刺部分は、非常に重たく感じました。明るくポップな作品でも見ようと思っていたときに、タイトルのみでレンタルしたせいもあるのですが、見ている最中は非常に陰鬱な精神状態で、期待とのギャップもあり少し参ってしまいました。


風刺内容(ネタバレ注意):ネタバレレビューを読む

食事と絵画:ネタバレレビューを読む

プラプラ:ネタバレレビューを読む

対象年齢等:
 中高生向けです。
 中高生向けなんですが、その割には少し表現が子供っぽ過ぎるような気もしました。難しい表現はほとんどなく、中高生を子ども扱いしすぎているようにも思えました。個人的には、中高生をあまり子ども扱いせずに、少し背伸びさせるくらいの方が良いと思っています。そこは少し残念かな。

 大人が見る必要性は薄いのかもしれませんが、やはりいろいろと考えさせられるとは思いますよ。そういう意味では、必ずしも中高生向けではないのかもしれません。少なくとも私は見てよかったと思いました。

 正面から社会風刺に取り組んだ作品はあまり多くないですから、まずは「河童のクゥ」か「カラフル」に手を出すのが良いのではないでしょうか。批判的な事柄も書きましたが、見るべき作品だとは思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4
ネタバレ

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

世界があまりにもカラフルだからこそ、僕が僕であるために。

 パッピーエンドです、と最初にそう言ってしまう意味があり…。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、小林真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなくてはならないのだ。真は絵画きが得意で美術部に所属し、中一で虐めを受け、自分の世界に籠り、友達はいない。やがてぼくは、真が父親を軽蔑し、兄に軽蔑されていて、母の不倫を目撃し、想いを寄せる後輩のひろかの援助交際を目撃したことが自殺の原因だとわかる。どうせ真の人生だし、好きで下界へ来たわけじゃないし、と軽く見ていたぼくは、やがて真を取り巻く人たちの欠点や美点が見えてくるようになって、人の様々な彩色の真実へと、またぼくと真の真実に気づいてゆく…。

 ストーリー序盤で、或いはあらすじで大凡の終幕展開を察する人がいるだろう。しかし私は、この作品を察して結構な物語なのではないのかと思っている。それは、自殺という題材が重くのしかかった先の、生前で罪を犯した〈ぼく〉が、或いは自殺を犯した〈真〉が「ぼくは生きてます」と言うまでの主人公の心の変化を、希望を持つ瞬間を期待させるからだ。そして「それ(ぼくが犯した罪を認識すること)」だけが本作の全てではないと確信している。察する通りなら一辺倒だな、という予測は幕切れ方では的中かもしれないが、別の意味合いで見事に裏切ってくれる。
 「おめでとうございます、抽選に当たりました!まさにラッキーソウルです!」軽薄な天使の言葉から始まる本作の日常活写には、小林真が浮動する思春期の世界が発見できる。絵描きが得意で、中一で虐めを受け、自分の世界に籠り、鬱的に嘔吐を繰り返し、美術室と家族が拠り所の中で、母親と想いを寄せていた後輩の酷な真実に遭遇し、無念もないまま自然な心持ちで睡眠薬を多重服用した。生きることなんかよりも、死ぬほうがずっと楽で魅力的に思えた。 ぼくは生前に犯した罪を解釈する為に自殺した小林真の体のホームステイし、(例えてドラえもんのもしもボックスのように)真がもし死んでいなかったらの世界を、そこでは飽くまで真の代役として体験する。そして、真が自殺を図ったという事実がもたらす出来事と、当の本人にぼくという別の人格が入ることから、変貌していく真の・周囲の人の心の、”色”。変化することで物事の角度が変わり、またそこから明かされる色の違う真実。自殺志願者へのメッセージなどではなくて、カラフルという名の日常を、飾らずに伝える。ここにあると思う。

 人生とは、気づいていそうで気づいていないことが、案外たくさんあるものだ。その気づいていない場所で、自分が誰かを救ったり傷つけたりしていることもまた、思っているよりもちょっぴり多めにあるものだ。小林真の数少ない周囲の人の、そんなことが、自殺したという事実と別人格の真(ぼく)という出来事から明るみに出る。そんなことに、ボクが気づいたとき、ぼくから涙が溢れると、プラプラが現れる。「泣いてるのか?」なぜ小林真が聞くべき言葉を(真実を)僕が聞いているんだろう。「ぼくじゃない。真の涙だ」そうして、ボクのなかにあった小林家のイメージの色合いが最初は黒一色だったのが、よく見るといろんな色が含まれていた。黒もあれば白もあり、赤も青も黄色もあって、角度を変えれば青と黄色から緑が生まれたり、明度も変わり、綺麗な色から醜い色まで、どんな色だって見えるようになる。
 感受性の鋭い少年少女を知る平凡さに悩む親世代(母親という存在)も、良心を抱くが故に察しが鈍く心情を捉えにくい陳腐な大人(父親)も、思索もせずにその機械的な学習能力で下方を見下す学生(兄)も、精神の脆さから心の移り変わりがめまぐるしい多彩な思春期の少女(ひろか)も、他人の持つ世界に憧れを持ち自分の世界を見出そうとする若人(唱子)も、非凡の孤独を身に憶えもどかしくも平凡を求める人(ぼく)も、誰もが人並みに変わっていて、傷もので、それが普通なのだ。私は普通でもいいんだと、誰もが自分の色を持っていて、誰もがその自分の彩りを表現している。だからこそ世界は限りなくカラフルで、人混みに惑わされて本当の色を自分の色が分からなくなることも時々ある。
 著者の森絵都さんや、監督の原恵一さんからのメッセージはここらへんにあったのだ。この多彩な世界。あまりにもカラフルすぎて、自分がわからなくなる世界。僕が僕であるために、私の色であるために、色に塗られて生きてゆこう。例えそれが何のためだか分からなくとも、カラフルが何より綺麗なのだ。

 小説の最終頁から先に文字がないのをみとめた時、映画館の退場ゲートを通った時、抱えているもどかしい様々な不安が和らいで解消に向かっていることを理解出来た。
 本作のイメージソングが、尾崎豊「僕が僕であるために」(カバーはmiwa)であることが、少しハマりすぎていると思うのは私だけだろうか。

映画に対する著者のコメントが好印象に載っていたので記載。
《 原監督は魔法のように〈ふとした瞬間〉を掬いとる。
友達同士のじゃれあい。他愛の無い冗談。
気になる誰かの笑顔。なにげない約束。
振り向くといつもそこにある眼差し。
この映画を観た人は、
私たちの日常がそんな〈ふとしたものたち〉に支えられ、
カラフルに彩られていることに気づくだろう。 》


以下、評価に対するメモ。
ネタバレレビューを読む


あらすじ、原作小説の紹介文、参考、加筆。
2013.8.4「「世界は君が思っているよりもずっとcolorfulだよ」という「意見」であると感じる」投稿。
2014.3.28「世界があまりにもカラフルだからこそ、僕が僕であるために。」更新。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 26

66.3 3 大阪弁アニメランキング3位
うちの師匠はしっぽがない(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (96)
315人が棚に入れました
いつか人間を化かしてみたいと夢見る、豆狸の女の子・まめだ。 少女に化けて大都会・大阪に繰り出し、黒髪の美女を化かそうとするが一目で見破られてしまう……! 落ち込むまめだに容赦なく「里に帰れ」と言い放った美女は、自分を「落語家」だと名乗り……? 笑うかどには、たぬきたる。観ると笑顔になる大正落語ファンタジー、ここに開演!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

四天王編からが本番

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

大正落語ファンタジー ここに開演!

この作品の原作は未読です。
実は録り貯めていたのですが、すっかり視聴するのを忘れてしまっていた作品でした。

視聴するか少しだけ悩みましたが、作品をググってみると、M・A・Oさん、山村響さんが出演されるというではありませんか。
しかも監督は、ストライク・ザ・ブラッドを手掛けた山本秀世さん…
という訳で、振り返ってみると視聴するしか選択肢の無かった作品でした。

落語をしているアニメと言えば、真っ先に「昭和元禄落語心中」が頭に浮かんできます。
これは本気で落語をしており、作品の持つ雰囲気に引き込まれながら視聴させて頂きました。

次点は、「このアニメは女の子の可愛さをお楽しみ頂くため邪魔にならない程度の差し障りのない会話をお楽しみいただくアニメです。」という前置きがお約束の「じょしらく」でしょうか。
あやねるが演じた蕪羅亭魔梨威には何度も抱腹絶倒させて貰いました。

どちらの作品も全く毛色の異なる作品ですが、この作品は果たして…などと考えながら視聴を始めました。


いつか人間を化かしてみたいと夢見て、
大都会・大阪に飛び出してきた豆狸の女の子・まめだ。

しかし、磨き上げた術は上手くいかず、
挙句の果てには「落語家」と名乗る黒髪の美女に一目で見破られてしまう。

美女の正体は人気落語家・大黒亭文狐。

術ではなく芸で人を化かす文狐の落語に感動したまめだは、弟子入りを志願する―――!

笑う門にはたぬきたる。

大正上方落語ファンタジー、ここに開演!


公式HPの全体あらすじを引用させて頂きました。

完走して振り返って思う事…
「昭和元禄落語心中」「じょしらく」のどちらの毛色とも異なる作品でした。

まず、物語全般を通して結構真面目に落語に取り組んでいました。
私は上方落語というモノを理解していないからでしょう…
決して落語で笑える場面が多いという訳ではありませんでした。

ですが、兎に角まめだが何事にも全力全開、体当たりで挑み続けるので、落語を通して感動させて貰ったシーンが幾つもありました。

大黒亭文狐とまめだ…師匠と弟子に繋がりがとても丁寧に描かれているので、見どころであると共に、私の感動ポイントでもありました。

ですが、師匠と弟子の間柄だって決して順風満帆ではないんです。
荒波の連続だったと言っても過言ではありません。
最初は薄っぺらだった師匠と弟子の信頼関係がどんどん強まり、荒波を何度も凌いでいくのです。
キャラデザは優しい感じですが、一本芯の通った物語が展開されたので、途中で何度も見つけられて良かったとおもいながら視聴を続けていました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、GARNiDELiAさんによる「幻愛遊戯」
エンディングテーマは、Hinanoさんによる「ヴァージニア」
当時、「幻愛遊戯」を何度も聴いていたのを思い出し懐かしくなりました。

1クール全13話の物語でした。
最近、作品の整理を怠っていたので、お盆休みから少しずつ整理を再開していますが、ショート作品を含めて取りこぼした作品が結構出てきました。

2023年夏アニメもこれから佳境に入ると言うタイミングではありますが、少しずつ時間を取って視聴していきたいと思います。
これで、リアルで放送されている作品の視聴が更に遅れることにはなりますが、それは仕方の無いことと言うことで…^^;

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

うちの落語はしんぽがない

【この作品の見どころ】
一生懸命な弟子の可愛さと面倒見のいい師匠、取り巻くキャラクター達の暖かさを見て和む作品
笑える作品じゃないけど上方落語もマジメに取り扱っていて解説もちゃんとあるので落語がどんなものなのか興味ある人にもいいかも

【感想】
序盤がつかみ悪くて微妙かなって思ったけど落語の修行がはじまってからまめだを取り巻く人間模様は少しずつ面白くなってきました
少しずつ成長していくまめだちゃんの純粋さと、見守るししょーの関係性がとても良く、見て良かったです

でも落語はぜんぜん面白くない

上方落語がテーマですが、声優は演技は上手でも落語のプロではないので
演技がいいだけで面白さまでは表現できてないと思った
そこの部分が昭和元禄落語心中との差かな?

作中でししょーが「ただ暗唱するだけでいいわけじゃない」って言ってたけど、それはそのままししょーの声優に当てはまる言葉
ただ上手に演技すれば笑いが生まれるわけでもないのでしょう
どれだけ上手にマネをしても、声の抑揚、表情、間の取り方、そういった何代も師匠から弟子に伝えられてきた熟練の技術はそう簡単にマネできない
だから面白くないんだと思います

そんな簡単にマネできたら落語家の立場ないですよね・・・

落語って漫才やコントと違って小刻みに笑いが生まれる芸じゃなくて、
ほとんど笑いのない長話を聞いてしっかり物語に入り込ませたうえでここぞというところで落として笑いにつながるものだと思ってるけど
このアニメはオチで笑いをとれるだけの技術がないので、ただの退屈な長話になってしまっていて、長話に付き合って損した・・・ってなると評価が低くなるのも仕方ないのかなあ

でもそれは声優が悪いわけじゃなくて、落語はそれだけ難しくて奥が深い芸ということだと思います
落語の面白さはイマイチ伝わらなかったけど、まめだとししょーのキャラクターは好きで楽しめました

【落語がダメなら映像でカバーすればいいじゃない】
尺の関係もあると思うけど、間の取り方に難があるので落語の物語が一回聴いただけではすっと入ってきません
プロの落語家ならしゃべりだけで観客に情景を思い浮かべさせて物語に引き込む力があるけど、
声優は落語家じゃないので映像でちゃんとサポートしないと話に入り込みづらいと思う

【大阪弁ちゃう】
声優がすごく頑張ってるけど、やっぱりししょーの関西弁のイントネーションが気になります・・・

まめだちゃんは大阪弁覚えろって師匠から言われてるのになんで日常会話共通語なの?
普段から使ってないと習得なんてできないと思う

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22

62.3 4 大阪弁アニメランキング4位
てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (97)
252人が棚に入れました
お笑いが大好きな阪本やよいは、大阪・なんばにある私立華月高校に入学。小さい頃に「こなもんず」というコンビを組んでいた幼馴染み・高橋よもぎと再会する。早速、商店街のコンテストに出るために、思い出の公園でネタ合わせしていると、謎の少女が声をかけてきた――。
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

楽しさ

最終的には1話から想像したような上手さとは路線が違う、割と雑なコメディアニメ。
でもこの作品、根本的にアニメが上手い。

15人という人数を完全に制御し切れたとは言えないけど、メインのヤングワイワイを中心に、セレブリ茶からは白壁まこ、弾丸クノイチからは妄想癖のかな、あくだれ王国からはみゆ(親切に私服が名札付き体操服)、シンリャクシャからは宇宙人ちほり。
この7人あたりにスポットライトを合わせている。

個人的にこの中心メンバー7人「以外」からだと、茨城県民にしては美形すぎるあくだれ王国のみさお、メイン回で図々しさが露わになったシンリャクシャの小動物ねもが好き。じゃがいも爆弾。

逆に弾丸クノイチのサラブレッドちとせ、シンリャクシャのリーダーゆいなはキャラが人数の中に沈んでいた気がする。
セレブリ茶のお菓子屋娘ひかりは後半でキャラの薄さを芸風にしていたけど、この立ち位置に3人くらい入っちゃったのは欠点と言える。

ここまで来たら残りの3人についても言及すると、超金持ち娘さえかはメイン回の挙動がカッコよい。
基本的には鉄板の金持ちネタを振るだけの女なのに、金が人格に良い影響を与えている感じがしみだしてくる。
メイン回が4話という早めの話数で行われたのもデカい。

弾丸クノイチの筋肉娘いろはは単純に好み。
この子も筋肉ネタを繰り返すだけだけど、アニメ的に肉体がキレイでえっちで良い。
あくだれ王国のひな。牛久みさおと並んで顔が良い。やっぱり鉄板ネタ以上の地元虐ネタ以外の広がりは薄いけど顔が良い。
あくだれは納豆ヘアのみをタイプの違う美形二人が挟んでる図式なんだな…。


あとはまあ基本的にこのメンバーがワチャワチャしているだけで、このワチャワチャが好きかどうかが全てなんじゃないだろうか。
女の子が3~5人でもワチャワチャできるけど、女の子が15人いればワチャワチャワチャワチャワチャワチャワチャワチャできる。
キャラが15人もいて普通にワチャワチャしようとすると、モブになるキャラが出てきやすい。
それを、15人全員にそれなりにスポットを当てたことは本当に上手さだと思う。

メインコンテンツが「笑い」ではなく「かわいい女の子たち」なのは本物のお笑い好きな人だと不満だろうけど、一般的なアニメファン層を向いていると思う。
わたしはワチャワチャワチャワチャワチャワチャしたアニメ、好きです。




▶1話時点の感想。
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
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CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

漫才の劇中の話を表現したみたいな内容

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

ゲリオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

不運な放送中止があったが

ブシロードが企画する漫才をテーマとした作品。
3人グループが5組、15人の美少女たちが織り成すギャグコメディである。
キャストは例のごとくブシロードグループ所属の声優さんをメインに起用し、各々のキャラと同郷の人を充てているのが特色。
「シュールな笑い」をギャグの基本とした作風だった。

まずもってネガティブな感想を言ってしまえば、初めから漫才をアニメで再現するのは不可能だったと思う件について。
企画したのは一体誰だ?木谷会長か?木谷社長か?
ともすればあやつは声優さんにリアル漫才ライブやらそうとしているのか?
その挑戦はバンドやらせるのより遥かに無謀な試みとなるだろう。
トークイベント等で声優さんのやり取りに観客席から笑いが起きることもあるだろうが、あれは観てるのが熱心なファンだからであってだな。無関係な人が見聞きしても終始真顔なはず。勘違いしてはいけない。
いざアニメにしてからそのことに気づいたのかどうかは不明だが、漫才が題材でありながらまともに漫才するシーンはほとんどなく(あっても面白くない)結局、普通の美少女動物園、日常系のジャンルに含めて差し支えない作品だった。

では美少女日常ギャグ作として評価するならどうだろうか。
これがまた微妙なところで、回によって面白い回もあったりその逆もあったり…当たりと外れが交互にくる感じだった気がする。
シュールな笑いというのは上手く視聴者に刺されば良いが、狙いすぎるとただただ寒いだけ。どちらかといえば後者の割合が多かったと思われる。

不運だったのは第2話の放送がお蔵入りになるアクシデントが起きたことだ。
あらすじが「大統領暗殺計画を阻止しようと奔走する」というものだったが、オンエア前にリアルで安倍元首相が射殺される大事件が起きたことで、内容の不謹慎さから放送中止の憂き目に遭ってしまったのである。
第1話が単なるキャラ紹介だったので、2話が視聴者獲得の重要な回になる予定が、大きくつまずく事態となった。
さらに翌第3話の内容が非常につまらなく、1話飛ばされたこともあって脱落したアニメファンが大多数を占めたと思われる。
実は自分もここで一旦視聴を切ってしまった。

その後、しばらくして2話の封印が配信で解かれることになったので一応見てみたら結構面白く、4~5話も"セレブリティ"や"シンリャクシャ"のユニットのキャラクター性が上手く描かれていて高評価だった。特に5話のツッコミに焦点を当てた非日常エピソードについては、本作で唯一漫才を題材にした意義のあったお話だったかもしれない。
ただ、その後の事務所爆破回と温泉旅館回は意味不明だったので「やっぱりう~ん」となりつつも最後まで完走した。
あらためて当たりと外れがある作品だなぁと。明確に言えば「ちょい当たり」と「大外れ」って感じだったが。

作画力はあまり必要としない作風だったが、なぜか作画が間に合ってない回が終盤見受けられ、その点もあまり評価できるものではない。
キャラクターは美少女作品としてギリギリ及第点だったものの、主人公グループなど数名キャラが薄い子がいたのは残念。
ほんで茨木は水戸黄門と納豆とヤンキーしか語ることがないことは痛いほど伝わったねw
オープニングとエンディングは楽しい曲で良かった。

まとめると、第2話放送中止というあまりにも不運な出来事があって、これで内容が面白かったら非常に無念な惨状になるところだったが、実際はトータルで凡作と言って問題ない出来だったのでダメージとしてはそれほどでもなく…事件があってもなくても話題性としては大差なかったことであろう。
漫才という二次元に不向きな題材に挑んだチャレンジ精神は認めたいけど、やはりどう考えても企画段階で無理な代物であった。
次は題材に拘らず、単純にアニメとして面白い作品を企画してくれると嬉しいブシロ信者の俺なのであった。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

58.8 5 大阪弁アニメランキング5位
黒岩メダカに私の可愛いが通じない(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (58)
166人が棚に入れました
容姿端麗! スタイル抜群! 川井モナは、息をするようにモテる女!! しかし、そんな彼女に見向きもしない転校生・黒岩メダカの登場で、モナの学校生活は一変する! 「今までずっと、チヤホヤされて生きてきたのに!!」 あの手この手でメダカをオトそうと大奮闘! 時にはちょっぴりカゲキなことも!? モテ女子×禁欲男子のラブコメディ、大勃発――!!
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nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3話 悪くはないけど積極的に見たいとも思わない、と言うレベルですねえ。

第1話 昭和昭和回帰感はありますが、ヒロインのモノローグは面白いかも

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2話 期待以上でも期待以下でもなく。週1ならいいかな。

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3話 悪くはないけど積極的に見たいとも思わない、と言うレベルですねえ。

 うーん、面白くないとはいいませんが、テンプレだらけでした。お化け屋敷とか、隠れて接触プレイとか。モナのモノローグだけ何かやりながら聞いている分にはいいのかな、というくらいです。

 で、やっぱり作画が気になるなあ。ギャグなので重要じゃないし気にしなければ見られるレベルなんですけど、可愛いをベースにした作品ですのでそこがなあ。いや、モナがそれでも可愛い系の少女だとわかるのだから大したものなんですけどね。EDの鉛筆画風のモノクロームの絵の出来がいいので、もうあれでいいじゃん、と思わなくはないです。

「黒岩メダカ コミック」で検索して元の無料部分を見ましたけど、絵はとても綺麗です。目を引くのが手指の作画です。とても正確に書いています。
 とはいえ、多分イラスト系の上手さなのでコミック的な動きは弱いです。動きは集中線でなんとかしている感じです。コミック的構図、パース、デフォルメ、画角のメリハリなどが弱いです。指が正確すぎてうるさかったりします。なので、実はヒロインのエロスはアニメの方が感じます。絵がうまいアダルトコミックは魅力がないとかそういうものかもしれません。その点ではアニメの作画水準は怪我の功名だし、良くキャラデザを考えたなと思わなくはないです。

 なんとなく見ている分にはいいですけど、レビューするほどでもないです。なので一旦レビューは休んで、ステータスは中断。最終話まで見れたら再レビューします。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

スラップ・ベイティング

みんなだいすきマガジンラブコメ
既刊17巻累計190万部ってマジかよおまえらチョロすぎ


どれどれ…ヒャッハー!!虫ダンスだぜえええ!!ってか

ブリンバンバンやしかのこみたいなやつ一丁!ってなミラクルを押し付けられた無茶振りに応えようと頭を捻った施策か。原作の魅力最大化とか原作リスペクトとかそんなのどうでもいいもんね。バズればよかろうなのだマーケティング。低コストでキッズをキャッキャさせよう!で大成功!ククク…計画通りッで今期最大の話題作へとライジング。ヒャッハー、オタクはやっぱチョロいぜえええっなんて喜ばせたらアカンでしょ。こんなんで話題になるならどいつもこいつもクソダンスでバズれ!の大号令ですぐに汚染されてしまいそう。来期は安易にパクって盛大にスベる作品が出てきそうだし、さらにそれを叩いたところでそれも掌。これも人間の業ってやつか。ククク…やはり人類は愚か…。さあ、お前の罪を数えろ。

釣るやつがわるいのか。釣られるやつがわるいのか。原作ファンはちゃんと怒れよ。




OP・フィット感抜群だが映像はもっと頑張れ
ED・てえてえ雰囲気でハマり具合がすごい

01
久しい感じの設定

少しでも調整をミスるとただのビッチになりそうだがそこは現代風な調整。流石ラブコメ王者のマガジン編集者はいい仕事する。昭和の古典だとドギツイ関西弁で腹黒さを押し出したギャグ作品になるのだが、それだとユニコーンさんが傷ついてしまってビジネスにならない。今はアクスタ売ってなんぼ。

完全にギャグ向きなこの設定を「無理して強がってるモナちゃんかわいそう!せちゅない!おうえんしゅりゅ!」として成立させるとはマジで驚き。勘違いギャグ成分を犠牲にしながらイラスト映えするキャラデザで微エロ成分をマシマシ。キャラクターが破綻する境界線ギリギリでバランスさせるという、かなり繊細な調整にて擦られ古典設定をキュンキュンラブコメとして再構築。なんて凄まじい仕事。つよい。マガジンはやはりつよい。

原作では最初からメダカは完全にモナを意識している一般的な高校生男子として表現されている。ただ我慢してるだけというネタバラシもアニメよりもサクッと開陳。しかしアニメでは彼の内面描写はカット。ネタバラシもややもったいぶってるし、毎回眉間にいちいち手を添えるわけでもない。わかりやすいだろうとのアレンジか解釈違いなのかよくわからんが原作まんまでよかった気はする。何かしら手を加えないと仕事してないと思われるのを回避する、ジャパンあるあるの「仕事した感」を出す意味ナシ改変かな。クソですね。

ギャグが主題でないならもうすでに設定は使い切っている。ED見る限り追加キャラ多数でなおかつ声優もメイン級なので、皆が皆メダカに特攻しては散っていくラッキースケベカタログなのかな。まあマガジンだもんな。そうはいうてもこれで17巻ってそれはそれですごい。多分サブキャラでかわいそうかわいそうがんばえーなギャン泣き展開するんでしょう。はいはい。

売れ線コピーと並走して振れ幅の確保も忘れないマガジン仕事術の真髄。流石である。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

心頭滅却を壊しにかかる108の煩悩

私、世界一可愛い!!!って自信過剰な美少女があの手この手で誘惑するけど、必死に仏頂面で耐えるっていうギャグラブコメ
評判悪いけど、私は好き
面白みはないけど、不快なシーンもなくまったり見れていいですね

まず悪いことから、他の人も言ってるみたいにOPアニメがうざい
メダカくんはあざといアピールよりもふとした仕草にグッと来てますよね。そういう自然な姿が可愛いっていう作風なのに、OPアニメは露骨にバズり狙いに来ていて何もわかってないんだなって思った

モナちゃんについて
1話見てたら「なにこの自分大好き女、あざとすぎてウザッ」て思ったけど、男に慣れてるわけじゃないのみて、大丈夫になった
あるていど可愛い女子は自分の可愛さを自覚していて、それを表に出すか出さないかの違いなので美少女の自己評価なんてだいたいこんなもんだと思う
「可愛さの自覚」がさらに可愛さを磨き上げていくモチベーションになります、逆に言うと自分可愛いって思えなくなるといろんなことに消極的になっちゃうのできつい、だからみんな自分が可愛いってメンタルに持っていこうとするんです
学校や町の人々がみんなモナちゃんに見とれてる描写はだいぶうざいんだけど、自信満々な美少女なら「みんなわたしにみとれてる!!」って思いながら歩いていても不思議じゃないかも
アピールがあざとすぎるからさすがに女子の敵いっぱい作りそう

作画いいほうだけど原作の絵のほうがずっとかわいいし、マンガだともっと面白い
芹澤さん大阪弁上手だけど、モノローグがバリバリ大阪弁なのでさすがに違和感ある
でも、慣れない関西弁を必死で覚えて頑張ってる芹澤さんに、メダカくん役の岩崎諒太さんが横で「そこ、イントネーションおかしいで」って教えてあげてるのかな?って思うと収録シーン想像して萌えますね

自分大好きなあざと女と、美少女からチヤホヤされる男、どっちも嫉妬で周りから攻撃されそうだけど、そういう気分悪くなるシーンがなさそうなのは良いし、周りのキャラクターはあくまでも二人の恋のスパイスって感じで必要以上にでしゃばってこないところが見やすくていいとおもった

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
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